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Excelや紙の管理を、Web管理システムに移すときの進め方
顧客の一覧、案件の進み具合、請求の記録。Excelや紙で始めた管理は、件数が増え、関わる人が増えるにつれて、同じ情報を何か所にも入力したり、担当者しか分からない表が生まれたりします。「システムにしたほうがいいのでは」と感じたときに最初に考えたいのは、どのシステムを入れるかではありません。今の仕事の中で、何をやめ、何をつなぎ、どこから始めるかです。
HOW TO PROCEED
ここから、今の管理を見直し、仕組みに移すまでの進め方を整理します。01
今どの段階にいるかを確かめます
管理の見直しは、「データ化」「IT化」「DX」という言葉で語られることがよくあります。3つの違いを整理しておくと、今どこにいて、次に何をすればよいかが見えてきます。
Excelで管理しているなら、最初の段階はすでに済んでいます。この記事は、その次の段階へ進むときの進め方を扱います。一段飛ばしに大きな仕組みを入れるより、一段ずつ上るほうが、結果として早く、確実に進みます。
02
システム化で目指すのは、業務を単純にすることです
システム化の目的は、システムを入れることそのものではありません。同じ情報を何度も入力する重複をなくすこと。特定の担当者しか分からない状況をなくすこと。そして、仕組みにする過程で業務の流れを見直し、分かりやすくすることです。
業務を見直すと、手順を省く「簡略化」よりも、流れそのものを「単純化」できる部分が多く見つかります。例外の扱いがそろい、誰がやっても同じ手順で進められるようになります。
もう一つ大切なのは、新しい仕組みは、使う人みんなが「これはいい」「便利だ」「間違いが減る」と感じられなければ、使ってもらえないということです。システム化そのものが目的にならないよう、使う人にとっての利点を最初に確かめます。
03
システムを入れる前に、何をやめるかを決めます
紙でやっている作業を、そっくりそのまま画面に置き換えても、得られるものはほとんどありません。システム化は、今より効率がよく、便利にならなければ、取り組む意味がないからです。
そのまま置き換えると、手作業の手間が、システムの中の手間に変わるだけになりがちです。誰も読んでいない報告や、理由の分からない手順が、画面の入力欄として残ってしまいます。
続けている作業ごとに、次の3つを問いかけてみてください。答えに詰まる作業は、仕組みにする前に、やめるか形を変えられるかもしれません。
- この作業の目的は何か
- やめたら、誰が困るか
- 別の方法で代わりにできないか
04
同じ情報を何度も入力していないかを確かめます
顧客管理の表、請求の表、担当者の手元のファイル。同じお客様の情報が何か所にもあると、住所や担当者が変わったときに、どこかが古いまま残ります。やがて「どれが最新か分からない」状態になり、確認のための仕事が増えていきます。
二重入力や転記で起きるミスは、注意力の問題ではなく、仕組みの問題です。目指すのは、同じ情報を入れる場所を一つにして、ほかの場所にはそこから届くようにすることです。
05
情報のつながりを書き出します
顧客、案件、見積、請求、書類。管理している情報は、ばらばらではなく、つながっています。一人の顧客に複数の案件があり、一つの案件に見積と請求がある。このつながりを書き出すと、どの情報をどこで一度だけ入力すればよいかが見えてきます。
Excelのシートやファイルが増え続けているなら、つながりを表の形で表しきれなくなっているサインかもしれません。情報同士を結び付けて一か所で管理する設計は、業務システムの考え方そのものです。
- 何の情報を管理しているか(顧客、案件、在庫、予約など)
- 一つの情報に、何がいくつひもづくか
- 誰が、どの情報を、どの順番で入力するか
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既存のツールで足りる場合もあります
共有のスプレッドシート、入力フォームとの連携、業務向けのクラウドサービスなど、今は多くの道具があります。件数がそれほど多くなく、関わる人が限られ、情報のつながりも単純なら、まずはこうした道具で整えるのが近道です。
道具を選ぶ前に、「やめる作業」と「情報のつながり」を確かめておくと、道具の機能に振り回されずに済みます。
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Web管理システムを検討するサイン
既存の道具に運用を寄せることを検討しても、次のような状態が続くなら、業務に合わせた管理システムを作る価値があります。
また、毎日・毎週のように繰り返し、手順が決まっていて判断がいらず、パソコンの中で完結する作業は、人が頑張るより、仕組みに任せたほうがいい仕事です。
- 複数の人が同時に入力・閲覧し、表の上書きや取り違えが起きる
- 人や役割によって、見せる情報やできる操作を分けたい
- いつ、誰が、何を変えたか、履歴を残したい
- サイト、予約、請求など、ほかの仕組みと情報をつなげたい
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小さく試してから移します
すべての業務を一度に移す必要はありません。手間の大きい業務や、一部の人の作業から始め、しばらくは今のやり方と並行して動かします。今あるExcelのデータをどう移すかも、最初に決めておきます。
新しいやり方は、100点の形がそろうまで待たずに、50点で回し始めて、使いながら直すほうがうまくいきます。
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担当者しか分からない作業を、仕組みに残します
「◯◯さんがお休みなので分かりません」が起きる仕事は、その人が悪いのではなく、手順がその人の中にしかないことが原因です。入力の順番や確認の基準を画面の側に組み込めば、引き継ぎや教える手間が減り、教わる側の不安も小さくなります。
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使われてはじめて、データが集まります
仕組みを入れても、現場で使われなければデータは集まりません。入力が楽になった、探す時間が減った、間違いが減った。使う人がそう感じてはじめて使われ、データがたまり、「気がする」ではなく数字で判断できるようになります。
うまくいかないことがあったら、人ではなく手順を見直す。公開した後も、使う人の声をもとに少しずつ直していける体制を、最初から用意しておくことが大切です。
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相談では、今使っている表や紙を見せていただければ十分です
Harmony Webの代表は、1996年から業務システムの開発に携わってきました。レンタルスタジオの予約サイトでは、会員、予約、支払いの確認、領収書の発行を一つの仕組みで扱い、運用の変化に合わせて育て続けています。
仕様書を用意していただく必要はありません。今使っている表や紙、困っている場面を見せていただければ、何をやめ、何をつなぎ、どこから始めるかを一緒に決められます。